
Ishigaki Food Guide
石垣フードガイド
Photography: Hinano Kimoto / Ichi Nakamura
知念商会のオニササ
オニササ (おにぎり+ささみフライ) は、石垣島を代表する新たなスナックとして定着している。この組み合わせを最初に売り出したのは、地元の食料品店「知念商会」。店主の知念秀子さんによれば、もともと店内の温かいショーケースからおにぎりとささみフライを組み合わせて食べ、このキャッチーな略称を使い始めたのは、近くの学校に通うお腹を空かせた生徒たちだったという。現在では知念さんの息子たちが「オニササ」のキャラクターマスコットやグッズを制作し、 IPビジネスも展開している。 オニササの作り方: 小さなビニール袋を手に被せ手袋がわりにして、ショーケースから温かいささみフライとおにぎりを選び取る。お好みで醤油、または「デリシャスソース」をフライとおにぎりの間にかけて、フライの形におにぎりを押し固めたら出来上がり。別売りのマヨネーズやケチャップで味変を楽しむ常連客もいる。


キミ食堂の八重山そば
八重山そばは、豚骨、鰹節、昆布で取った出汁に、細く丸い麺、豚肉の細切り、青ネギ、かまぼこを浮かべた、満足感たっぷりで、どこか心温まる料理。キミ食堂では、店主の生盛正樹さんが自家製の赤味噌を少し加える。この味噌は、 1970年代初頭に食堂を開いた祖母・キミさんが常連客の二日酔い対策として考案したレシピだ。よく店を訪れる高校生に最も人気なのは、薄切り牛肉がのった「薄切り牛肉盛そば」。「スペシャルそば」には厚切りの豚肉がのっている。

上原ベーカリーのバターロール
上原ベーカリーは1952年創業、石垣最古のパン屋。現在は2代目の上原広安さんが店主を務める。常時30種類ほどのパンが店頭に並ぶが、最も人気なのは細長くふわふわした生地に、甘いバタークリームがたっぷり詰まった「バターロール」。どこか懐かしいオレンジのパッケージに入ったパンは、学校行事でも定番のおやつで、石垣育ちの人にとっては幼少期の思い出そのもの。


八徳屋の玄米乳
玄米乳はとろみがありながらも爽やかな飲み口の玄米由来のドリンクで、島民に親しまれてきた。 2012年、玄米乳の考案者が新聞広告で後継者を募り、石垣島出身の徳比嘉充さんが手を挙げ事業を引き継いだ。徳比嘉さんは沖縄産米と砂糖のみにこだわり、瓶詰め前に自ら全ロットの甘みをチェックしている。ちなみに、 2種類のパッケージがあり、一つは昔ながらの牛乳瓶と同じオリジナルで、もう一つは徳比嘉さんが考案したアルミキャップで包装したバージョンだ。違いは賞味期限の長さ。シチュエーションによって選ぶと良い。

さよこの店のサーターアンダギー
「さよこの店」のサーターアンダギーは、熱々でふっくらと膨らみ、まるで咲き誇るチューリップのような形をしている。沖縄の人々が何世紀にもわたって食べてきたサーターアンダギー。この店は豊かな卵の風味が特徴だ。店主の東恩納さよ子さんは2000年に店を開き、今では毎日1,000個以上を揚げている。プレーンに加え、さつまいも、バナナ、よもぎ、黒糖なども。午後早くに売り切れることが多い。

PIZZA DA TUTTIのピッツァ
東京やイタリアで修行を積んだ丹治智規さんが腕をふるうピッツェリア。定番のマルガリータや、スタッフのおばあが手作りする島の油味噌を使ったピザ、絶妙なほろ苦さのティラミスといった品々を、伝統的な古民家を改装し、八重山の懐かしさとナポリの空気感が漂う店内で楽しめる。島の間伐で出る未利用木材を薪木にしたり、ピザを焼いた灰を陶芸作家に釉薬として提供するなど、島の自然の循環を垣間見ることもできる。

rokusyo.の地産食材のフレンチ
島で暮らす人が「特別な日に訪れるとっておきの店」と語るこのビストロは、 730の交差点から10分ほど歩いたビルの2Fにひっそりと佇む。店主の倉島恵悟さんが作るのは、多彩なシャルキュトリーや赤マチの白ワイン煮など、島の食材を確かなフレンチの技術で昇華した洗練の一皿。落ち着いた店内でナチュラルワインを嗜みながら、静かに語らうことができる空間だ。

Issue No.1
The Yaeyama Islands



